長谷川医院様(豊田市)

長谷川医院受付
目次

医院クリニックリノベーション設計事例

医院名長谷川医院
所在地愛知県豊田市緑ヶ丘2丁目38番地1
診療科目内科・小児科

開業から50年超、地域の健康を支え続けた医院の移転プロジェクト

旧長谷川医院

豊田市山の手町で先代の院長が開院されてから50年以上地域の皆様の健康を支え続けてきた長谷川医院様。長年テナントとして入居していたビルが解体されることになり、急遽移転先を探すことになりました。

移転先の候補が挙がり、不動産屋と正式な契約をする直前にホームページに直接お問い合わせをいただき長谷川先生と初めてお会いしました。

お問い合わせいただいたのが2023年6月末で、ビルの退去が2024年1月末、移転先の開業が2月初旬というスケジュール。日々の診療を続けながら約半年でクリニックを丸ごと移転するという難しい移転プロジェクトが始まりました。

前代未聞?半年で居酒屋をクリニックにリノベーション

居酒屋

今回のプロジェクトは出来る限り近場で、かつ約半年で移転させなければいけないという「場所」と「時間」の2つの制約もあり、様々な検討の結果豊田市緑ヶ丘で空き物件になっていた居酒屋をリノベーションすることになりました。(担当:株式会社PLANZA)

今まで100件以上のクリニックに携わりましたが、居酒屋だった建物をクリニックにコンバージョンするのは初めてのチャレンジです。古い医院を綺麗に改装するのとは勝手が違います。

例えば、保健所や消防署の許可。保健所や消防署からは「居酒屋をクリニックにした前例が無い」と言われ、衛生や安全性について事細かに説明を求められ、何度も足繁く通い理解を得て許可を取得しました。

取り壊せない柱と梁をデザインとして取り入れた受付

Before

リノベーション前の居酒屋店内

After

長谷川医院の受付

今回の移転プロジェクトでは、既設の建物の構造を大きくは変えられないという制約があります。

その一例が建物の中央にある柱と、まるで傘の骨のように放射線状に伸びたシンボリックな梁。建物の構造上、これを取り壊すことはできないため、デザインとして新しいクリニックに取り入れました。

全体的に暗い印象だった建物は、クリニックらしく白を基調として全体的に清潔感ある明るい印象にチェンジ。

Before

リノベーション前の居酒屋店内

After

長谷川医院受付

また旧医院では受付と診察室が離れていましたが、今回のリノベーションでは受付の裏に診察室を配置したことで受付と診察室の動線が改善され連携がよりスムーズになりました。

自然光が降り注ぐ明るい待合室

Before

リノベーション前の居酒屋店内

After

長谷川医院待合室

構造上、建物の入口の位置も変えられないので元の入口を所与の条件としてそこから受付や待合室、その他各部屋の配置を考えます。

待合室には既設の建物にあった大きな窓ガラスを活かし明るい自然光が注ぎ込むように計算。

After

長谷川医院待合室

また、カラフルなイスや壁紙が患者さんの不安な気持ちを和らげます。

違和感なく診療できるよう旧医院を完全再現した診察室

Before

リノベーション前の居酒屋店内

After

長谷川医院診察室

今回の移転は2023年1月最終週の土曜日の午前まで旧医院で診療し、翌月曜日から移転先の新しいクリニックですぐに診療を始めるという突貫スケジュールでした。

そこで重要になるのは建物全体の部屋の配置から各室内の家具や医療機器の配置まで「いかに旧医院の配置を再現し、違和感なく移行できるか」という問題です。

例えば診察室は先生が最も長い時間を過ごす部屋です。机の向きやベッド・各医療機器との距離が以前と異なればそれは小さな違和感となり積もり積もって大きなストレスになりかねません。

そこで旧医院の診察室のあらゆるサイズ・距離を測り、新しい診察室は限りなく旧医院の診察室を再現しました。

水回りの制約を逆算して配置した処置室とトイレ

After

長谷川医院処置室

診察室と同じく、処置室も旧医院の環境を再現しました。

建物の構造上、水回りの位置は以前の居酒屋と同じ場所に造るほか選択肢がありません。そこで居酒屋の厨房の流し台があった場所に処置室の流し台を設置しました。

After

長谷川医院トイレ

水回りの位置が変えられないため、トイレの位置もあらかじめ決まっていました。実は院内の配置は前述した入口とトイレが先に決まり、そこから逆算して受付や待合室など各室の位置を決めました。

天井高2.7mの問題をクリアしたレントゲン室

After

長谷川医院レントゲン室

長谷川医院様のX線透視診断装置は回転式なのでレントゲン室の天井高は2.7m必要ですが、建物内に張り巡らされた梁の高さは2.5mで天井高が取れないという課題がありました。

そこで唯一梁が通っていなかった倉庫をレントゲン室としてリノベーションしました。

旧建物の良さを残しながらもバリアフリー対応をした外観

Before

居酒屋の外観

After

長谷川医院外観

今回は予算の都合上外観には大きな変更を加えず、壁や柱を綺麗に塗りバリアフリーのスロープを設置するにとどめました。

長谷川医院について

豊田市で50年以上にわたり地元の皆様の健康を支え続ける長谷川医院様。

内科はもちろん、生活習慣病のコントロールから、小児科や乳幼児健診にも力を入れているクリニックです。

移転に伴い院内や駐車場のスペースが広くなりました。またネット予約を取り入れ、クレジットカードや電子マネーでのお支払いも可能になるなど患者さんの利便性が格段に向上しています。

豊田市で内科・小児科をお探しでしたら、ぜひ『長谷川医院』にご相談ください。

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